モニカ

二ヶ月ほど前、
以前ここで話した

ラム肉にされそうな
おじいちゃん羊の話を

覚えてるかなー
あれには続きがあるらしいです。
お話しよう



彼はマジックアワーの光を浴びて

水色とオレンジに体を染めたまま

柵の外を見にいこうと
柵を飛び越えて


走り出した後
ずっと走っていたんだよ

ほとんど歩いていたのは
内緒の話で



途中の森では
カラフルな風が
襲ってきたり


追いかけてきたファーマーに
人(羊)違いだと説明したり


今が待ってる大都会で
時計の針に刺されたり


折り紙で作った大きな鶴は
飛ぶのが苦手な上に背中が硬かったり


お金がなくて体当たりで木から落としたリンゴを売ったり


知らないことには
楽しいこともいっぱいだけど
なんだかだるいことも多いんだな


どこまでいこうかそろそろ力もなくなってきた
だって僕はおじいさんの羊



そんな時

街の中ですれ違った人の肩に
思い出を見つけたらしい


あれはおばあちゃん羊の毛



僕がファーマーに連れられた後、君はそんなところにいたのかい



彼は
ジャンプでマフラーを取り走り出しました
かわりに人間にはリンゴを３つ置きました


今までで一番一生懸命はしりました。




悲しい思い出と優しい愛を見つけて
走り疲れた彼は木の下で
しばらく休むことにしました。



首にマフラーをかけて

今日のマジックアワーはもう終わるからまた明日、二人で見よう

おやすみモニカ



>げ